Jリーグクラブライセンス制度を弁護士の視点で検証する
今回、月刊スポーツメディスン8月号の
『基礎から学ぶ「スポーツと法」』に私の書いた論稿を載せていただきました。
テーマは
Jリーグ クラブライセンスに関する法的分析
ー新規参入条件とガバナンスの視点からー
今年から採用されたJリーグクラブライセンス制度につき、法的視点から解説を加えました。この制度は、多分野にわたり極めて厳しい審査基準を設け、これを クリアできないクラブは、Jクラブライセンスが交付されず、その時点で順位がいくら上位であってもJリーグから追放されるという世界的にもシビア極まりな い制度なのです。
その基準の一つに、3年連続して営業赤字であればアウトというものもあります。
その基準の一つに、3年連続して営業赤字であればアウトというものもあります。
8月22日、Jリーグは、Jクラブ40チーム中、18チームが営業赤字であると発表しました。http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2012/08/21/kiji/K20120821003950770.html
この18チームは、あと2年で黒字にしないとライセンス交付が拒絶され、Jリーグから追放されることに。
そして、本日、Jクラブ40チームに加え、JFLのV・ファーレン長崎が、Jクラブライセンスを取得しました。
http://www.j-league.or.jp/release/000/00004701.html
注目すべき点として、大分トリニータは10月12日までに融資を返済しなかった場合は、Jリーグ規約第16条3項により、J1昇格資格を失い、J1昇格プレーオフにも出場できないという点です。
さらには、ギラヴァンツ北九州、ガイナーレ鳥取をはじめ、J2の8チームには、J1のライセンスは付与されませんでしたので、この8チームは6位以内に入っても今年のJ1昇格プレーオフに出場できないこととなりました。
しかし、私は、これでいいんだと思っています。この痛みを機会に、身の丈にあった経営を実現し、世界で一番ファイナンスフェアプレーの精神を持ったリーグになってほしいのです。
論考を書くにあたり、Jの現場の声を聞きました。皆さん、燃えに燃えています!
地域密着により地域の子どもたち大人たちに夢を見せることができる。それがJリーグなんだと。
Jクラブライセンス制度は、確かに厳しい制度ですが、それでもこの制度により、より一層クラブの健全化が図られ長期的にはクラブの発展、リーグの発展に資すると信じています。
サッカーが地域の生活に馴染み、親子3代でサッカー観戦を楽しむ。Jリーグ100年構想実現のために、私も日本中のサッカー大好きピープルのために力になりたいと思いました。
そんな熱い思いをこめて、論稿書かせてもらいました。宜しかったら読んでください。